自分への罰
仕事なんかで失敗したとき、僕は自分への罰として人気店で大盛りのつけ麺を食べる。
罰といっても、別につけ麺が嫌いだとか、不味いとか思っている訳ではなく「ゆっくり味わって食べたいけど、背中に刺さる空席待ち客に気を使って素早く完食せねばならない」という義務感が、食べるの大好き人間には非常に厳しい「罰」になるからだ・・・なんて自分に甘い罰なんだろう、責任感の無さが如実に現れている。
今年初めての失敗をした僕は、上野駅近くにある麺屋武蔵 無骨相傳(ぶこつそうでん)で罰を受けることにした。この店のつけ麺はとても美味しく、多くの麺食が訪れるけれども、そこまで待ち時間が多い訳ではないので「チョットした失敗」に対して罰を受けるには最適な店だ。因みに昨年はこの店だけで6回程訪れた。
今回は入店時間が17時過ぎという中途半端な時間だったので、待っているのは2人だけ。
つけ汁は赤、黒、白の種類。
赤→ピリ辛とんこつベース
黒→イカ墨
白→とんこつベース
今回はイカ墨スープの『黒』大盛りに、厚切りローストポークをトッピング。
相変わらず凄いボリュームだ・・・
ふと背後に目をやると、既に数名が店内で待っている。つけ麺が出てくるまでの10分ちょっとの間に会社帰りの人たちがやってきたのだ!さっさと食べて席を空けねばならない。そう、僕は罰を受けに来たのだ。だから味わって食べるなんて贅沢なことはしてはいけない。ただただ無心になって食べるのみだ。
つけ汁は黒曜石のように透き通った黒。そこにローストポークの切れ端とネギとメンマが入っている。当然、少し濃いめの味付けだ。
腰のあるやや縮れた太麺にイカ墨ベースのつけ汁とネギが絡み、口の中にまったりと、そしてはっきりと海と山のハーモニーが広がる。歯ざわりの良い麺は云々かんぬんとかどうでもいい。どうでもいいんだ。ただ胃に流し込むんだ。噛むな、飲み込め、俺は人間発電所だうおォン。
最近の釣り
まさかの利根川シーバスときたもんだ。
フラストレーションを何とかするためにルアーを投げに行っただけなのに・・・
これは嫌な予感しかしない。
何か悪い事の前兆に違いない。
つけ麺を食べる事にならなければいいが・・・