虫を食らう!君はFielderを知っているか!?

Fielderという雑誌をご存じだろうか。

暇つぶしの友であるクロスワード雑誌や、往年の族車雑誌チャンプロード、DVD付録が嬉しいルアーフィッシング雑誌ソルトストリーム・・・本屋やコンビニで一度は目にしたことがあるかもしれない、それらの雑誌を発行する笠倉出版社のアウトドア雑誌だ。

 

創刊号から14号までの見出しは

『日常のアウトドア』誰でもできるソフトな遊びが日常を救う!

『公園冒険ガイド』今すぐアウトドアが楽しめる公園ガイド!

『アウトドアウェア完全読本』春夏を遊びつくすアウトドアウェア

このように、週末に頑張っちゃうパパや、オシャレぶったライトユーザーが飛びつきそうなものになっている。まぁ正解だろう。

 

しかし、15号以降は徐々にスパルタンな内容にシフトし、見出しもアウトドア派を自称する連中を挑発し、本物志向の人たちを振り向かせるようなものに変化したようだ。

『たき火と冒険に興じる』いつかは出かけたい究極の焚火紀行

『野営と野宿』今夜は一人で寝てみる

『野生食材図鑑』野山を駆け、捕って食う

『自給自足技法』世渡りの知識より一人生き抜く技術が欲しい

思い切ったテコ入れだ。ライトユーザーをバッサリ切り捨て、専門特化を進めることで本物志向のアウトドア雑誌へとブランディングの路線を切り替えたのだ。これが失敗したのか成功したのかは僕には分からない。

【※参考リンク 興味のある方はどうぞ】

Fielder | バックナンバー

 

 

まあいい。そんなことはいい。

先日発売された21号の見出しと小見出しはこうだ

金を信じるか?森を信じるか?身近な森の活用バイブル

最注目の防災食ガイド(毛虫の写真)

虫こそ最高のデザートである 虫食vol.1

歴史を巡る廃キング ※誤字じゃないです『廃』なんです。

これはもう買うしかない。僕は買った。当然保存用込みで2冊。

近所のローソンからフィールダーが消えた。完売だ。僕が買い占めた。

2冊しか入荷してなかったようだけど。

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目次から数ページはアウトドアウェアや小物の記事広告が続く(ダイワのスパイク長靴が掲載されていてちょっとビックリ)が、その中にはかの有名なイギリスの冒険家ベア氏の『サバイバルゲーム MAN VS WILD』のDVD記事広告も掲載されている。記事中には鹿の糞を食しながら舌をべーっと出しているベア氏のアップの写真が・・・因みに「いまだかつてここまで大量のフンを掲載した雑誌はあっただろうか(P24~27参照)これはニッポンの出版業界に一石を投じる革命である。」と、この後の頁で取り上げられる内容について煽り文句を入れている。

 

編集部は本気だ。

 

まぁ、実際の内容自体はそう刺激的なものでも、奇をてらったものでもなく、真面目に、時に楽しく実用的なアウトドア知識を解説する素晴らしいものだった。手軽に買える値段と雑誌だという事も加味すれば、最高の実用書と言えるかもしれない。

先のニッポンの出版業界に一石を投じる~云々の記事も、森に住まう動物たちの生体や、彼らを探すうえで手がかりとなる糞の特徴を分かり易く解説している。本当にためになる内容なので、お子さんがいる方は教養の一つとしても有効利用できると思う。

ただ一つの特集を除いては。

 

著作権の関係で怒られてしまいそうだから、ほんの一寸だけボケた画像を出します。

そうそう、皆さんは桜餅お好きですか?美味しいですもんね、僕も大好きです。

いいですかね?

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このスウィーツの名前は『サクラムシのさくら餅』

他にも魅惑の虫料理のレシピが多数掲載されている。個人的にツボだったのは『バッタの綿あめ』綿あめに何故かバッタの素揚げが刺さっている不思議なスウィーツ。

レシピ集の次のコーナーには『食べられる虫 春夏カタログ』が掲載されている。しかも、他社発行の虫食本も併せて紹介する親切な構成だ。万が一遭難したときや、戦争紛争で山中に逃げ隠れるような事態になったときも、虫食は、そして雑誌フィールダーは生命を繋ぎ止めるために役立つだろう。

 

ダッヂオーブン買ったくらいでアウトドア通ぶってる兄さん姉さん

釣竿片手に自然と対峙している気になっているアングラー

デザイン重視の変なパターンのソールのトレッキングシューズを愛用している方

フィールダーを買って一皮むけようではないか。

 

話しのネタとしても大変優秀だけど、気軽に手軽にためになる知識を得られる素晴らしい雑誌です。興味をもった方は是非!