FANG IN YOU! そう在りたくても、その一歩が踏み出せないのでマネをしてフリをする
ハードコアルアーマン、もしくはハードコアアクアリストならば、ボンバダ テルこと中東照雄、そして氏が主宰するBOMBA DA AGUA(ボンバダアグア)をご存じだろう。
ご存じでない方は、南米、特にアマゾン釣り旅スタイルのパイオニアで、アマゾン+怪魚+日本人アングラーで釣行記と言えば、故 開高健と醍醐麻沙夫、そしてボンバダテルだと憶えておけば間違いない。
氏は釣り人の理想形を体現する一人であり、哲学者であり・・・ダラダラと怪しい平和を享受する僕の敵であると同時に憧れのヒーローだ。
因みに僕が尊敬してやまない釣り人は開高健と醍醐麻沙夫(この二人は小説家としても有名)、茂木陽一(職業釣り人)、そしてボンバダテルの4名!
↑ボンバダテル氏blog ※画像は上記ブログより。ちょーかっこいい!
↑釣りに興味が無い人にも是非とも呼んで頂きたい氏の旧ブログ。ワクワクする。そして絶望する。何に?自分と所謂世界に。
↓ボンバダアグアweb site
↓ボンバダアグア youtube
前置き終わり
先日フラッと立ち寄ったアウトドアショップでBOMBA DA AGUAのハンターズビーニー(帽子)と、アマゾンばか(書籍)を手に入れた。巡り合わせが悪かったのか、発売以降ずーーーーーっと現物を手にする事が叶わず、モンモンとしていたグッズだけに凄く嬉しい。勿論、即レジ行き。
通販ならすぐに買えるだろうって?いやいや、貴金属や車、バイクを買うとき、あなたは一度も現物を確かめずに『購入ボタン』をポチっと押して買うのかい?本当に欲しいと思った物は実際に手に取ってから買いたいのさ。
『ハンターズビーニー』
ハンターズビーニーはシルク100%。シルクを素材に選んだのは、熱帯を釣り歩くボンバダテル氏ならではのチョイスなのだろう。ウールじゃ暑くてかなわんし、何よりも蒸れる。でもシルクならばそんな心配は無用だ。素材の話はともかく、ただただカッコイイ。僕に似合うかどうかは別問題だけどね。
『アマゾンばか』
構成が開高健のオーパ!に似ているような気がしなくもないけど、そんな事は些細な問題だ。本書では、著者も憧れの存在としている醍醐麻沙夫との邂逅、現地での生活、アマゾンの巨大魚・怪魚との駆け引きとその指南、旅の方法までを一生懸命に解説。そう、一生懸命に何とか書き上げたって感じがプンプンする。
でもそれがイイんだ。まるで著者と向き合って話を聞いているように感じるし、何よりも現地の匂いがしてくるような生々しさがある。久々に買って良かったと思える釣行記だった。
・・・・ただ浪費を繰り返すだけの底辺釣人である僕は、この手の本を読んだり、本人から話しを聞いたりすると必ず、彼らに対して強烈な嫉妬と憧れ、そして自分への後悔を抱く。中学生のころ、初めてオーパ!を読んだ時からずっとだ。
僕は彼らのように新たな一歩を踏み出さなかった。
多分これからもそうしない。
だから、せめてマネをして、フリをして、少しだけ進むのだ。