年末トンネルツーリング釣り読書音楽鑑賞納め
平成28年最後の一日のうち、僕に許された自由時間は朝6時から正午までの6時間。たった6時間のうちに幾つかの趣味をこなし、遊び納めとせねば。
僕は黄色いオルトリーブのメッセンジャーバッグにウォークマンと読みかけの小説、いくつかのルアーとコンパクトロッドを突っ込んでバイクに跨った。
・・・とでも言えば冒険物の児童書程度の格好は付くのだろうけど、実際は妻子を放置しての現実逃避である。ともかく時間が無いので、目的地は空と山と海が楽しめる千葉県富津市の『燈籠坂大師』と近くの漁港を目的地とした。
さて、燈籠坂大師と言えば縦長の素掘りトンネルだ。素掘りトンネルが多く点在する千葉県南部においても、ここほど縦長の素掘りトンネルはないだろう。
入口も素掘りトンネル。幅は乗用車1台分程度。
お待ちかねの『燈籠坂大師の切通しトンネル』。縦長だ!
切れ間から空を見上げる。岩で四角く切り取られた空が寒々しい光景にならないのは、常緑樹とシダ、滑空旋回するトンビのお陰だ。
トンネルを抜けると燈篭坂大師へ続く階段が現れる。
急な階段を上ると
お堂につく。当たり前だな。
お堂の脇には更に登る道が・・・ここは知る人ぞ知る『造海城』への入口だ。今回は時間が無いので途中の展望エリアまで進む事にした。
フローリングの床で紙やビニール袋を踏んで滑るのと同じように、落ち葉と岩でスルッ、ズルッと滑る。
街を一望できる。できはするが、そんなにいい景色というわけでもない。聞えてくるのは小鳥の囀りとトンビのピョロロー、木々のザワザラに交じって鉄道のガタンゴトン。
思ったよりも長居してしまったので、釣りと読書と音楽鑑賞を一気に済ますために海辺に急行。
ウォークマンをシャッフル再生にして釣竿をセット。節操なくランダムに流れる様々なジャンルのBGMを左耳で、右耳は海の音を聞きながら5回投げたら竿を置き、開高健の日本三文オペラを1ページ読む。そんな事を1時間続けたらさすがに目が回った。
東京湾の向こう側には富士山。結構深く帽子をかぶっているように見える。
来年は刺激的な年になりますように。そう願いつつ帰路に就いた。
あぁ、あぶない、忘れるところだった。
皆が良い年を迎えられますように!