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グッバイ相棒よろしく哀愁

ヤマハのセロー250はフレンドリーで良いバイクなのだと思う。

事実、個人サイトやSNSから雑誌に至るまで、セローのインプレッションの殆どは好意的なものばかりだ。流行り廃りに景気の影響を受けながらも、30年もの間、延々と守り、貫徹されたセローの哲学と設計思想は伊達ではない。

  

1.ラフなスロットル操作でも良い具合に粘り、程よい加速をもたらすエンジン。

2.低~中速でよく動き、地面に食いつくサスペンション。

3.軽く、よく切れるハンドル。

4.低重心がもたらす安定性と引き起こしの容易さ。

5.スリムでコンパクトなボディによる取り回しの良さ。

6.二足二輪による難所踏破力。

7.IRCの公道対応トライアルタイヤTR-011ツーリストをそのまま履ける。

 

多くのセロー乗りは、新米営業マンのテンプレートセールストークよろしく上記を口にするが、バイク初心者の僕もこれには全く同感だった。

これらの長所はオンロード走行はもちろん、本来の用途であるトレイル走行において、非常に強力な武器となる。また、ラジエターが無いため、半端な高さの倒木をくぐって通過する際にバイクを寝かして無理やり引きずり出すような事だって朝飯前だ。

IRCの公道対応トライアルタイヤ、ツーリストを装着すると、トレイル走行に関しては怖いもの無しになる。粘るエンジンと、中低速で抜群の追従性を見せるサスペンション、そして容赦なくグリップするタイヤ・・・ツーリストは、草が生い茂る濡れた斜面だろうが、粘土質+濡れた岩盤の斜面だろうが、落ち葉と腐葉土でフカフカな山林だろうが、空気圧を下げ、ギア選択さえ誤らなければ、容赦なく登りきる。当然、砂利や砂地だってグリグリ進む。

 

しかし、そのせいで、ついつい自分のレベルでは入ってはいけない所に入ってしまうことがある。経験も力量も無く、助け合える仲間すらいない状況で、そんなとこに入り込むのは自殺行為だ。滑落のリスク、故障のリスク、人気のない山奥で怪我をして身動きが取れなくなるリスク・・・いつの間にか機材に依存した踏破力にあぐらをかいてしまい、重大なリスクから遠ざかっているように感じてしまうのだ。仕事でも日常生活でも、何の根拠も無い「大丈夫だろう」は致命的なトラブルを引き起こす。

僕はセロー250乗りになってから、何度も山中でやらかした。泣きそうになったこと、後悔したこと、痛かったこと、本当に危ない事も何度もあった。どれもセロー250の性能に依存し続けた僕が招いたことだ。

 

↓こんなテクがあればいいんだけどね。無理だね。

 

日々を浪々と過ごす僕だって、一応人の親だ。冒険ごっこで日常生活に支障が残るような怪我をするわけにはいかないし、死んでしまうような事もあってはならない。

そんなに悩むような事もなく、答えは出た。僕はセロー250を手放す。

 

じゃあな、相棒。

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以上、気持ちわりー自分語りと言い訳終わり。

 

そしてWR250R契約完了。

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これにより、妻はかつて有害図書追放運動を牽引した女性団体の如く僕を責め立て、双方の両親の顔はひきつったままになってしまい、僕の家庭内の立場は最悪だ。

味方だったはずのDC息子にいたっては、自分が貰えるもんだと思っていたセローを売り飛ばされたと、これまた見当違いな怒りを僕に向けている。たかがバイク1台でこの有り様とは、まったく困ったものだ。

 

 

もう少し年をとって、色々とくたびれたら、その時はまたセローを買おう。

 

会えない時間が愛を育てるのさ。