食べて処分

今週のお題「飼ってる、飼ってた、飼ってみたい!」

 

中学~高校の間、アクアリウムにドはまりした僕は色々な熱帯魚を飼っていた。

熱帯魚ブーム後期~終焉の時期だったこともあり、ホームセンター併設の熱帯魚売り場でさえワイルドベタやアピストグラマなんかのシクリッド類、ガーやエレファントノーズ、アミアカルバ、肺魚なんかの古代魚まで扱っていたから、地元でも大体の熱帯魚や水草はそろったし、もう少しマニアックなのが欲しいときは都内に足を延ばせばどうにでもなった。今では考えられない。

 

僕の持っていた水槽の構成は4種類。幸いなことに両親や、実家を訪れるお客さんにも好評だったこともあり、アクアリウムの環境で困る事は無かった。当時はデジカメなんて持ってないから画像を添えられないのが残念だ。

 

水槽A 60cm

上層、中層、低床の魚の分布バランスが良いカラシンコリドラスなどの小型魚用

 

水槽B 60cm

低床付近にはインペリアルゼブラプレコとエレファントノーズ、上層~中層はリーフフィッシュ・・・まぁ中途半端な大きさの魚類と流木多め水槽

 

水槽C 120cm

大型魚用 アミアカルバとポリプのエンドリケリィ、ナイフフィッシュもいた。以外とケンカしなくてどれも随分生きていたなぁ

 

水槽D 120cm

多国籍多魚種多食性の超絶混泳水槽。ちょっとした食物連鎖サイクルがみられるワイルドな水槽だった。適度なストレスがそうさせたのか、小型魚が凄い勢いで繁殖していたのが印象的だった。

 

 

で、そんなアクアリム万歳な期間も何年も経つと次第に色あせていき、次第に持て余すようになってくるわけだ。そろそろ処分しようか・・・かといって放流するわけにもいかないし、どうしたものかと考え、一つの結論に至った。

 

食おう

 

単純にどんな味がするのか興味もあったけど、何よりも開高健氏の「オーパオーパ!!」のシリーズや、「もっと広く!」「もっと遠く!」なんかが愛読書だったことがその行動に拍車をかけたのは間違いない。

 

まずは大型魚から徐々に食べ始めることに。ちなみに調理方法は「焼く」「蒸す」「揚げる」の3パターン。

 

まぁ、どれも白身魚なんでたいして味に差はないんだけど、下処理の手間は相当なものだったと記憶している。特にプレコの仲間は大変だった、鎧のような鱗と固い頭、そして労力に見合わない少々の身・・・

 

ポリプテルスエンドリケリィとセネガルは硬そうな見た目に反してさばき易かった。たしかホイル蒸しとフライにしたはずだ。小骨の多さが印象的だったが、何よりも古代魚を食すという優越感ともロマンともつかない妙な高揚感を覚えた事を憶えている。

 

食べて処理するにあたって最も躊躇われたのはネオンテトラグッピー、そしてクラウンローチだった。

いつもはヒラヒラキラキラ美しいグッピーの尾びれも、いざ食べようと思うと毒々しく見えて仕方ないし、ネオンテトラの青は未知のバクテリアに蝕まれそうな気がした。

クラウンローチはオレンジと黒のゼブラ柄が食欲をガンガン削いでくる。

 

結局、グッピーネオンテトラなんかの小型魚は全てかき揚げ的なものにして食べたが、想像以上に骨ばってるヤツが何匹かいて飲み込むのが大変だった。

クラウンローチは串焼きにした事は憶えているけど、それ以外の記憶は無い。人工飼料に含まれているケミカルの影響かもしれないが多分違うだろう。

 

約一か月かけて熱帯魚を完食し、処分完了。ダラダラと思い出しながら書いたけど、まぁ、そんな事もあったってだけさ。